【普通】の型にハマれないだけ ~双極性障害等・・・
真面目で責任感が強く、一つのことにとことん打ち込める才能を持っているがゆえに、世の中の「多数派」という『普通』『一般的』というカテゴリーに属せない人・・・
真面目であるがゆえに、自身が「例外的」であるとされると、それを一生懸命「治そう」とする。
だがその「治そう」という思いに「強い責任感」が加味されて、「自分」というものを『押しつぶして』しまうほどに『普通で在らねば』という「型」に『必要以上』に力を入れて押しつぶしてしまう。
自分が自分である「真ん中」を『普通じゃないから』とか『みんなと異質だから』という理由で、『同じにならなければ』という強い思いと責任感を発動し、自分が自分である最も大事な部分を「押しつぶして」しまうことになる。
真面目で責任感が強いというその個性は、そんなものに発揮されるものではなく、自分が好奇心を抱き「とことん突き詰めたい」時に発揮されてしかるべきもの。
それは『普通』『一般的』な人には及ばない突出した才能を開花させるものとなる。
人間、100というポイントを自分の「何に」「どれだけ」振り分けていくか・・・ということであり、世間では「満遍なくそれぞれ適度に振り分けた人」を何故か「優秀」という。
そして、それを基準に『普通』や『一般的』という「人の価値観」が形作られている。
だが実際は「満遍なく均等」に振り分ければ、そこから「優秀」な人というのは排出されない。
すべて均等に振り分ければ、「すべて普通」でしかなくなるのだから。
一見、何でもこなすように見えるのは、「突出した部分が複数ある」ということで、それが一見しただけなら「何でもできるのではないか?」という『錯覚』をさせているだけである。
「突出」した部分があるということは、必ず「陥没」した部分もある。
それは「道理」という「理(ことわり)」である。
始めから「真面目で責任感が強く突出した才能、性質」を持っている人の周りが「普通」であることを『第一』とする人ばかりであれば、そうなると自分の異質さは「才能」ではなく「欠陥」と思ってしまうわけである。
また逆に、自身が持っている性質とは「反対側」に位置する「性質」を求められ、真面目で責任感が強いゆえに「自分が自分であるもの」を押さえ込み押しつぶしてしまう場合もある。
自分が自分であるものは「自分の真ん中」であり、そこをギュッと握りつぶせば、左右に「自分」が無理やり押し出されることになる。
「左」と「右」に押し出された自分の真ん中は、片や「躁」となり、片や「鬱」となる。
真ん中で「自分」という『存在のバランス』が保たれていたものを、押しつぶしたがゆえにバランスを崩して「自分」が『浮き沈み』しているものを「双極性」と呼んでいる。
中道を行く
『中道を行く』というのは「自分の真ん中」を進んでゆくこと。
世間の上下や左右の真ん中ではない。
自分自身の「中心」を『軸』とすることだ。
私は今に至るまでの人生で『普通』であったことはない。
『普通』になろうともしてこなかった。
それは、「周りに合わせる」という行為は「自身を傷めつけている」ということを認識させる。
ほんのちょっとした些細なことでも・・・
だからやらないようにしている。
それでも時として「やってしまう」こともある。
そんな時は決まって自分に何らかの「不具合」が起こる。
まさに「自傷行為」なのである。
だから私の近くにいるだけで双極性障害と言われた人は、「自分を押しつぶす」というその極端な『自傷行為』をやめていく。
だから自ら「治癒」してゆく。
「多数が正義」の今の世界で生き難くとも、自分が自分で在れるように生きればいい。
出来ることをとことんやればいい。
出来ないことは無理してやる必要はない。
生まれ落ちた時に既に100のポイントを偏って振り分けられていた・・・というだけのことであり、それは『恵み』である。
その「普通」ではない「異質」のカタチにしっくりハマるような「異質」な人が居るのだから。
人は本来欠けたもの・・・・
その「欠け」を補うために人は群れる。
大人数で群れる必要などなく、「欠け」を埋め合わせればそれで済むのである。
全てを「普通」にポイントを振り分けてしまえば、それは「全てにおいて欠けている」ということになってしまう。
全てにおいて「突出」することなど出来ないのだから・・・
自分が自分であることを否定する行為は「自傷行為」である。
どんな自分であれ否定していいわけがない。
「普通ではない」
それは『恵み』である。
その『恵み』であることに気付くだけで、「欠け」は「突出」した自分の単なる「影」の部分であることがわかる。
「山」があるから「谷」が生まれるというだけの話なのだ。
『Re;Quiem Zero(零)』香りの物語より
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『そんなことない。欠点のない人もいるよ!』
僕は少しむきになって言った
学校の・・・クラスのみんなは・・・・
僕なんかより全然欠点が無い
「おらんさ、そんなやつは・・・。ただ自分の欠点を隠すのがうまいだけじゃ。」
隠すのがうまい?
『そうなの?』
「ああ、そうじゃ。人間ていうのはな、生まれながら欠けているんじゃよ。みんな、なにがしかの欠点を持って生まれてくる。しかも半分欠けているのが人間じゃ。」
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